40代の女性、御紹介で来院。主訴は、「奥から2番目(=黄色の点線)の歯が浮いた感じがする。歯肉も定期的に腫れるので、職場近くの医院で診てもらったら“抜歯して入れ歯かブリッジになる”と言われた。インプラントは、トラブルも多いと聞くのであまり考えていない。」でした。
〈CT撮影の結果〉
DR.「このまま放置すれば、ますます黒い影の部分(膿の袋)が大きくなって、他の歯の周囲骨にも波及します。抜歯後、入れ歯にすれば、今までのように強く噛めません。ブリッジにした場合は、支える2本の歯に負担がかかり過ぎるため遠い将来、何らかのトラブルが生じやすくなります。
当院では、抜歯と、インプラントの植立と、骨の不足部の増加の施術を一日で行います。
また手術時は、手に汗にぎるドキドキ感を取り払うお薬を点滴の中に入れながら行いますので、ご安心下さい。費用も高額(静脈鎮静法&骨造成も含めて総額約40万)ですので、3〜4回の分割も可能です。
カウンセリングの結果、抜歯した部分にはインプラントを植立することに決まりました。
〈初診時から2ヶ月後〉
静脈鎮静を始めて直ぐに、呼びかけに反応することもなく寝息が聞こえてきました。
※患者様によって反応の個人差があります。
CT撮影での予測通り、ほっぺた側の骨を中心に大きく欠落していました。
この状況の中で、インプラントを的確な位置に、確実に植立します。
同時に、点滴中の患者様のルートより採血させていただきます。CGFと呼ばれる加工細胞を製造して、人工骨と混ぜ合わせ、再び顎骨を回復させていきます。
※一連の骨の補強費用には、35,000円/1歯、いただいています。
シュミレーション通り正確にインプラントを植立できました。あとは、骨の欠落部に、CGFと人工骨の一塊をやさしく添加すれば施術は完了です。
〈手術直後の写真〉
この状態のまま、約3ヶ月ほど骨とインプラント体が定着するのを待ちます。
〈手術直後の写真〉
インプラントの周囲にCGFと絡めた一塊の人工骨を添加させます。この人工骨はやがて消失され、本物の骨に置き換わります。
〈手術から3ヶ月後〉
3ヶ月過ぎから仮歯を装着します。1ヶ月間使っていた後、最終の型取りに入ります。
施術から4ヶ月後、無事にセラミックで仕上げたインプラントが完成いたしました。
〈患者様の感想〉
•点滴を使っての施術は本当に楽で良かったです。
•噛んだ感じも直ぐに慣れてきて、以前と同じように何でもしっかり噛めます。
•インプラント:ジーマー社製 スプラインHA MP-1
•人工骨:オリンパス社製 オスフェリオ
•縫合糸:GC社製 ソフトレッチ6-0
•メンブレン:CGFメンブレン(自己血液由来)
※治療費:約410,000円(税外)
元気・やる気・Dr.鈴木のコラム
2018/3/18
恐がりの方でもインプラント施術を受けられた訳