親知らず・抜歯
「親知らず4本」がきちんと生えている方なら、歯の総数は32本になりますが正常歯列には含まれていません。
親知らずの有無や生え方は人によって異なるので、レントゲンによる確認が必要です。
お口の中の状態によって、親知らずの歯は、
抜かなくてもいい場合と抜いた方がいい場合がありますのでお気軽にご相談ください。
親知らずで、よく起こる問題点
歯磨きが難しく、虫歯や歯肉炎になりやすいので注意が必要です。
またそれが原因で、頭痛や喉の痛みを感じることがあります。
- 虫歯
- 奥の歯肉の腫れや痛み
- 頭痛や喉の痛み
■横たわって埋まっている場合や、少しだけ頭を出している場合
虫歯や歯周病が起こりやすく、それが元で口臭の原因にもなります。
また歯並びが乱れたり、噛み合わせに変化が起こることもあります。
- 食べ物が詰まり、虫歯や口臭の原因になる
→ビフォーアフター1、→ビフォーアフター3 - 奥から歯が押されるために、歯並びや噛み合わせが乱れる
→ビフォーアフター2、→ビフォーアフター4、5
親知らずの抜歯に、救世主!新しい麻酔「静脈内鎮静法」
静脈内鎮静法は麻酔方法の一つで、痛みを和らげたり、リラックスさせる作用のある薬を血管に投与して、手術時の痛みや不安感などを和らげるものです。全身麻酔と違って、治療中は意識がありますので、意思表示や会話をすることも可能です。
「静脈内鎮静法」について、詳しくはこちらのページで紹介しています>>>静脈内鎮静法
※当院では、親知らず抜歯の場合は、「静脈内鎮静法」は保険適用となります。
静脈内鎮静法を併用した、親知らず抜歯の症例記事はこちら>>>親知らず抜歯 参考11症例
抜歯後の治りをよくする、最新の再生医療「CGF」
親知らずを抜いた後に大きな穴があいたままだと、そこに食べ物が入り込んでしまったり、痛みや腫れが長期間続くことがあります。抜歯後は少しでも傷口を小さくして、早く回復させることが必要になります。そこで、「CGF (シージーエフ)」という、 患者様自身の血液から作られるゲルを、抜歯した穴に入れます。痛みも軽減され、治りが早くなります。
ケガをして血管が破れると、その血管の穴を埋めるため、血を固めようとする血液の成分(凝固因子)が刺激されて「フィブリン」という物質が作られ、傷口をふさいで出血を止め、傷の治りを早めます。
「CGF」とは、この「フィブリン」を人工的に作製したもので、患者様ご本人から採血された血液(10cc)を、遠心分離機(上記写真)にかけて作製します。患者さんから採血した血液に、薬品などを一切加えずに作製できる、完全自己血液由来の『「フィブリン」ゲル』です。
さらに「CGF」は、血小板が多く含まれていますので、傷の治りが確実に早くなります。
【CGFの利点】
1.手術後の痛みが少なくなります。
2.傷口の腫れを抑えます。
3.歯ぐきの再生が早くなります。
※当院は、特定加工物製造の認可医院です。(施設番号FC5160041)
手術当日に、「採血」「作製」「埋め込み」までを一度に行えることが利点です。また、添加物を使わずに、患者様ご自身の血液から作製するため、アレルギーの心配が一切なく、感染のリスクが軽減し、より安全で患者様の身体のご負担が少ないと考えられます。
大変な親知らずの抜歯も、当日の痛みや恐怖は「静脈内鎮静法」、
抜歯後の痛みや再生速度は「CGF」が助けてくれます!
親知らずについて、よくある質問
当院では、ドクター自身の経験を活かし、痛みや腫れを最小限に抑えるために、迅速かつ慎重な治療をおこなっています。
抜歯についてのご質問やご不安な点は、お気軽にご相談ください。
昼、夜ともに、予約時間を設けて治療にあたっています。
患者さまのスケジュールのご相談には、できる限り対応いたします。
どんな生え方の歯でも、親知らずは保険適用で抜歯可能です。
また、「静脈内鎮静法」につきましても保険適用が可能です。
治療費についてご不安な点があれば、お気軽にご相談ください。
当院では、抜歯直後に患者様自身の血液から作る「CGF」を入れて、手術痕の早期治癒をはかっています。
※CGFにつきましては、別途料金はいただきませんのでご安心ください。
ビフォー&アフター1
「親知らず辺りが、ズキズキと痛む。
痛みをとって欲しい」
診断
横向きに生えている親知らずの一部が、奥の歯茎から見えており、虫歯になっているのが分かります。
虫歯が進行するほど、抜歯が簡単ではなくなります。
痛みをとるためにも「親知らずを抜く」以外の選択はありません。
歯の頭の部分…虫歯で崩壊してもろくなっているため、つかんで引っ張り出すことができません。
歯の根の部分…あご骨に横向きで埋まっているため、歯肉や骨に隠れて歯が見えません。
抜歯で大切なことは、歯の根を取り残さずに、全部取りきることです。
今回の抜歯では
歯の根が湾曲している(ストレートではない)
→骨に引っかかって、出てこない。
という点から、歯の根の状態にとくに注意を払いました。
抜歯開始から40分。
ようやく、内に折れ曲がった2本の根を抜いて、抜歯が完了しました。
抜歯後6~7日は、痛み、腫れ、ツバを飲むと痛い、口内炎…などの症状が出ましたが、3週間経った頃には、す っかり平常に戻られました。
本当にお疲れさまでした。
ビフォー&アフター2
「矯正の先生から、親知らずの抜歯をすすめられました」
診断
お口の中を拝見すると、親知らずのどの部分も全く見えていない状態でした。
レントゲンで親知らずの状態を確認します。
レントゲンから「親知らずの歯は、下あごの骨に引っかかって出られない状態」であることが分かりました。
また、歯の根の先がほぼ90度に折れ曲がっており、下あごの太い神経と癒着している可能性がありました。
患者様には30分ほど頑張っていただき、無事に抜歯が終了。
抜歯後の痛みや腫れは抜歯時間に比例する傾向があるのですが、今回の所要時間なら痛みや腫れは少ないものと思われます。
折れ曲がった根の先も、きれいに抜歯ができました。
抜歯後の痛みや腫れもほとんど出ず、現在も良好な経過をたどっています。
ビフォー&アフター3
「親知らずが生えてきたけど、ちゃんと生えてこない。
歯茎が腫れたり、物が詰まったりもする」
診断
レントゲンで確認しますと斜め横向きに深く生えています。 このままですと歯間の溝から虫歯になったり、歯並びに影響するかもしれません。頑張って抜歯をなさいますか?
ビフォー&アフター4
「最近、歯並びが気になる。年々歯がゆがんできた。
引っ越し前の医院の診断で、親知らずの歯が横向きに生えているとのこと。難しい手術になるので、大学病院か総合病院での抜歯をすすめられたが、平日の昼間は無理です」
診断
親知らずの生え方が、歯並びに何らかの影響を及ぼしているのかもしれませんね。痛みや腫れがないので必ずしも抜歯が必要ではありませんが、ご希望があれば日時を合わせて抜歯をいたします。
ビフォー&アフター5
前歯の矯正のご希望で来院されました。
診断
親知らずは完全に埋伏していて、全く見えない状態です。
奥から、前の歯を押し倒しているかもしれません。
気にされていた前歯の開きも、奥歯に押し上げられた下の前歯が上の前歯を突き上げた結果、前歯が開いてきたのかもしれません。
そう考えると、矯正をされる前に親知らずを抜いておくほうが、良いように思われますが、いかがでしょうか?
歯の根が先で折れ曲がっており、難しい抜歯になりそうですが、慎重にかつ迅速な抜歯をおこなって、痛みや腫れを最小限で抑えるようにします。
左の写真…歯が奥から前へ倒れこみ、前は押されて上に突き上げているように見える。
右のレントゲン…上の前歯が、下の前歯からの突き上げにあい、開いてきている状態が映っている。
【レントゲンより】
左の画像:さらに歯の根が骨の中で折れ曲がっている。
右の画像:抜歯後の確認。抜けた跡がそのままレントゲンに映し出されている。