大阪・八尾より20代の男性。主訴は「アメリカN.Yから帰省中。お盆に歯茎が腫れた。痛みもひどかった為、休日診療の医院に行って消毒をしてもらった。抜歯を依頼したが、「生え方が難しすぎてここでは無理」と言われた。1週間後には職場に戻らなければならないので抜歯をしてから帰りたい。大学の同級生の紹介でここに来た。
急な話ですいません」
下顎の骨に深く横向きに生えていました。アメリカで抜歯をすると15万ほど必要となるらしい。事情も事情な為、お昼休みを使って抜歯(静脈麻酔点滴付き)を行うことにしました。
切開すると、殆ど骨に埋もれている横向きの親知らずを確認。周囲からクリーム状の膿が少量流出。
上層部の骨を最低限の範囲で削り、抜歯をしやすくします。
歯を特殊な切削器具を使用して2分割にします。この時、アゴ骨の中央を走行する神経を傷つけてはいけません。最も神経を使う場面です。
①の歯頭を取り除きました。続けて②の歯根を取り除いていきます。
無事に抜歯が終わりました。血管の分かりにくい極太の腕でしたので点滴にやや苦労しましたが、約40分程で完了しました。
CGF(血小板コラーゲン)をたくさん抜歯穴に敷き詰めて糸の縫合が終わりました。
〈週明けの電話〉「口は開けにくく、食事もしにくいですが、思っていた以上に楽だった。自分では腫れていると思うが、親に言わせると『お母さんの時はコブ取り爺さんみたいに腫れた』と言われました。急でとても助かりました」とのこと。
※ 我が家の子ども達と川やプール、海へと夏のお父さんを満喫して(?)真っ黒に日焼けしています。ただし仕事が始まるとスイッチが入り、熱く取り組んでいますのであしからず。
週明けには予約の患者様の抜歯も始まります。まだまだ暑い日が続きますがガッツです!
元気・やる気・Dr.鈴木のコラム
2023/8/19
8/19(土) 盆明け早々 点滴しながら親知らず抜歯 急患②