奈良市より40代の女性。主訴は、「奥歯の歯茎が膿んできた。近所の歯医者で診てもらったら『膿んでる原因は、奥歯が割れているから。この歯は残せないので、入れ歯かインプラントを選択して下さい』と言われた。入れ歯もインプラントも気がすすまない」でした。セカンドオピニオンとして、私の意見を聞きたいとのこと。
銀歯を外して見ると、虫歯が根にまで進行してもろもろ崩壊状態。更に奥歯の中央には亀裂(マイクロスコープでチェック)を確認。この状態なら抜歯を宣告されても無理はないと思われました。
しかし、鈴木歯科では、大臼歯を2分割して、崩壊の激しい奥側を抜いて、何とか保存できそうな手前側の根を残すことに決まりました。
抜歯中に採血させて頂いた自己血液からフィブリンの塊(CGF)を院内で製造(無添加)します。
抜歯穴に出来上がったCGFを添入して、抜歯穴の歯肉と骨の超早期「再生」を待ちます。
白色の点線が、半分の根を残したところ。その奥が、抜歯穴にCGF(フィブリンの塊)を添加(無料)した後、流れ出ないように縫い合わせたところです。
この画像は、上記の手術(5/23)から僅か6週間後(7/23)の状態です。通常、治癒するまでに5〜6ヶ月程かかることを考えると、驚異的な早期回復であることが分かります。自己血液から製造された「CGF」の再生力には驚かされます。
白い歯は、私が製作したオールセラミックの被せ物です。噛み合わせ良し!見た目も良し!との事でとても満足していただけました。
【before】奥歯に入ったヒビが原因で、歯茎にデキモノが出る歯のレントゲン写真です。
【after】
歯を2分割して、状態が良い手前の半分を残して、金属の補強芯を接続して、自作のセラミックの被せ物を装着したところのレントゲン写真です。
元気・やる気・Dr.鈴木のコラム
2017/7/17
抜歯を宣告された奥歯を細胞培養で危機一髪