20代女性。主訴は「何年か前にかぶせた歯の際が、黒くなってきました＝写真。このまま放っておいて大丈夫ですか？」でした。
この歯茎の際の「黒いスジ」、には２つの原因が考えられます。 ひとつは、金属の溶解が原因の場合。かぶせ物の金属や土台の芯の金属が、口の中の酸と反応すると溶け出して、歯の根が黒く染まることがあります。
もうひとつには、虫歯菌が原因で、黒くなることがあります。

患者様と話しあった結果、”過去に入れた白いかぶせ物”を外して、”新しいセラミックのかぶせ物”を当院でやりかえることで、黒色ラインを消すことにしました。治療の行程順は、

１、まず古い被せ物を外します。
２、外すと見た目が悪くなりますので、仮歯を作ります。
３、歯茎に炎症があれば、その日のうちに、型取りはしません。歯ブラシや歯間ブラシを使って、しばらくの期間、歯茎の際をしっかり磨いていただきます。炎症（出血はなくなったかな？赤く腫れてないかな？）が落ちつき、歯茎が引き締るのを待ちます。
健康な歯茎になれば、いよいよ型取りをはじめます。
２週間後、自然と周囲の歯と調和のとれたセラミッックの歯が、完成してきました＝写真。このように、きちんとした手順を踏んでいただくと、セラミックの被せ物は、いつまでも長く、きれいに保つことが可能です。
かぶせた前歯の変色や黒ずみなど、気になることがございましたら、お気軽に御相談ください。