奈良・平群町より70代の女性。私の小学校時代の公文の先生。主訴は「鈴木君に上の入れ歯を作ってもらって10年以上経つが今も快適に使っているよ。ところが最近、下の前歯が腫れたので近所の歯医者へ行ったら「抜歯になる」と言われた。
抜くのは怖くて嫌だし、仮に抜いて、歯茎が痩せてガリガリになるのも嫌なの。入れ歯になって発音が悪くなっても困るし‥。鈴木君、なんとかならないかしら?」が主訴でした。
CTで前歯を撮影すると、前歯4本の根の先にはかなり大きな黒い影(膿の袋)を確認出来ました。「残念ながら僕でも抜歯します。ただし、抜歯した後、歯茎が痩せないように張りを持たせることは可能です。」
静脈麻酔鎮静法と同時に採血をしてコラーゲンを院内製作しました。
寝ながら4本抜歯を行いました。(全て保険)
抜歯した痕の空洞の中に、歯肉の収縮を避けるためにコラーゲン(PRP法:CGF)をパンパンに充填した後、縫合しました。
抜歯から1ヶ月後の良好な状態です。ここに当院の御家芸とする保険の部分入れ歯を装着していきます。
出来る限り薄く、また強度を高めるために必要な補強金属線(保険の入れ歯で通常,使われていない)を惜しみなく使用した「目立たない部分入れ歯」が出来上がりました。
公文の先生:「最初はちょっと痛い所あったけど、削ってもらって今は快適。さすがやね。立派に活躍されていて、お母さんもきっと喜んでいると思うよ。いつも困った時だけ来てごめんね。どうもありがとう。」
Dr:「いやいや先生のお陰で、小4の娘や中学の息子の因数分解、まだまだ負けてませんよ。毎晩、中学の数学を教えながら先生の事、ふと思い出す時ありますもん。困った時に来て下さる方が嬉しいです。いつまでもお元気でいて下さい!」
(参考までに)
下記の画像は10年前に私が作った保険の部分入れ歯です。
近所の歯医者さんから「自費で入れ歯を作られましたか?」と言って頂けるほど、見た目も良く、使い勝手の良いお気に入りの入れ歯だそうです。
元気・やる気・Dr.鈴木のコラム
2024/2/15
2/15(木) 公文と同じく基礎から発展応用へ(入れ歯)