2021年の暮れ。奈良・西大寺近辺からの患者様(偶然)。主訴は「痛みと腫れのある奥歯を地元のかかりつけ歯医者では“抜歯と入れ歯”を勧められた。インプラント経験者の主人の紹介で来た。」
ご主人同様にインプラントを2本施術することになりました。
ただし、2本目のインプラント移植予定部に骨質の異変を感じました。
数年前に抜歯をされたと聞いていたが、どうやら抜歯と同時に行うべき膿の袋の徹底された除去がされなかったまま今日まで来たと推測されます。
上手くいった1本目と異変のあった骨のレントゲン画像
急遽予定を変更をして、欠落した骨の強化と増量に徹することにしました。
骨をしっかり築き上げてから、再度(半年ほど先)インプラント移植をすることに致しました。
2022年、7月。
骨は2021年末と異なり、しっかりとした骨質に仕上がっていました。
「よし!今日は上手く行きそう…」 そんな手術の真っ只中、安倍元首相の件で良からぬ速報が入ってきました。
それも私の地元の奈良、西大寺で…。
今まで感じたことのない嫌な緊張感が漂ってきました。
患者さんの採血から院内で製作したCGF(高濃度フィブリンを含んだコラーゲン)をインプラント体に充分からめて移植をおこなっていきます。
無事に手応えのある手術が完了しました。
後日、消毒に来られた患者様に手術中の安倍元総理のことをお伝えしたと同時に、帰りに大和西大寺駅の混乱ぶりをお尋ねしましたが、
静脈麻酔鎮静法の影響からかボーッとしたまま帰宅されて何も知らなかったとのことでした。
改めてインプラントの手術に静脈麻酔鎮静法(無料)は役にたっていることを共感しました。
【ここまでが昨年のブログの内容】
〈以下Newブログ〉
2022年7月の手術から3ヶ月後の状態。インプラントがしっかり骨に定着しています。
インプラントネジとセラミックの被せ物をつなぐ中間材料の装着が完了しました。あとは型取りをして完成を待つのみです。
綺麗にセラミックの被せ物がインプラントネジとジョイントしました。
2ヶ月に1度、定期検診に来ていただいていますが、どんな堅いものでもしっかり美味しく咬めているとの事。
決して忘れることの出来ない記憶に残る治療となりました。
元気・やる気・Dr.鈴木のコラム
2023/2/17
2/13 安倍元首相が倒れた日のインプラント手術結果