70歳後半、東大阪市の女性。主訴は「右上のブリッジが噛むと痛い。口臭も感じる」でした。3連結のブリッジを指で触診するとクチュクチュ音がして、外れる一歩手前の状態でした。
3連結のブリッジを除去すると、手前の歯の根が腐食して、歯も根も溶解していることが判明しました。
更にレントゲンの結果、根が完全に割れている事が判明。割れた根の周囲の骨も腐食し、溶けて無くなっている状態でした。
抜歯した後どうされますか?の問いに、「この年から入れ歯は嫌。想像もつかないのでインプラントでお願いします。」とのことでした。
点滴を行いながら(静脈麻酔鎮静法)抜歯とインプラント移植と欠落骨の増加施術の3点同時手術を行うことに決まりました。
抜歯を終えた後、腫瘍の排除を徹底的に行うと、骨が大きく欠落していることが分かりました。この菲薄な部分にでも当院ではインプラントの移植と骨の補填を行います。
約2時間後、無事に施術が完了しました。
患者様の血液を採取して、傷口の復元には欠かせないコラーゲンの塊を僅か15分で作ります。これをインプラント周囲に盛り足すことによって、インプラント周囲に骨と歯肉を短期間で復元させています。
右側:ノーベルバイオケア社:アクティブ直径3.5 × 15㎜
左側:オステム 社:TSⅢ SA 直径4.0 × 11.5㎜
施術開始から約4ヶ月でインプラントが完成しました。
〈患者様の感想〉
・点滴しながらの手術だったので楽だった。
・採血の時、いつも失敗させるのに、先生が1回で点滴を入れたのにはビックリした。
・ブリッジの時と同じくらいよく噛める。
・100歳まで生きられるかしら?
元気・やる気・Dr.鈴木のコラム
2018/12/24
10年越えのブリッジの怖さ